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蟲 穢 れ    前編・後編
2008-09-11 Thu
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【ZIGZAG】 http://zigzag-game.sakura.ne.jp/

種別    フリーウェア
ジャンル  連作幻想譚ノベル
ツール Nscripter
対象年齢 前編/全年齢 後編/15歳以上
容量  前編/19.7MB 後編 /27.7MB



ストーリー


時は十五年前。

死にかけの男が、異形と ある契約を交わし 命を買う。


契約は、男の子供が生まれたら、その子が十五歳になると同時に、
異形によって、おぞましい儀式の玩具にされる事。


やがて、男の子供が誕生する。祝福をくれるのは異形だけ。


そして時は経ち、子供は十五歳の誕生日を迎えようとしていた。


ネタバレアリ



*流血描写あり
一部選択肢あり(攻略に関係はありません)



第一章『海落とし』-前編-(プレイ時間40分)
           -後編-(プレイ時間40分)





登場人物

卯月夜狐(うづき やこ)
 主人公。特異な魂を持った子供。
 生まれつき人外の言葉を解し、人には見えないものが見える。
 異形から寵愛を受けている。
 もうすぐ十五歳になる。



卯月美鈴(うづき みすず)
 夜狐の母親。
 夜狐が赤子の頃、神隠しに合うのを防ぎ、夜狐を守り通した。
 しかし、それ以来過度な愛情を彼に注ぐようになった。
 嘉久に対して虐待じみた暴力を振るっている。



卯月嘉久(うづき よしひさ)
 夜狐の父親。十五年前酷い交通事故に合う。
 それ以来、家に閉じこもったまま何かに怯え続けている。




恋女(こいめ)
 夜狐の唯一の友人。
 特異な存在である夜狐が、人の身で生きていけるよう世話を焼いてきた。
 異形の中では珍しいヒトカダ。


狐面の女
 正体不明の禍々しい異形。
 見た目は美しい女性だが、顔は常に狐面で隠れている。
 十五年前、嘉久とある契約を結ぶ。



紅い着物の少女
 狐面の女の妹にして従者。
 狐面の女の命令で、夜狐の元に現れる。
 丁寧だが、人を馬鹿にした喋り方をする。
 人肉を好み、常に飢えている。
一部サイト様より転載





前編・後編 合わせてレビューします。




もうすぐ15歳になる主人公の少年「夜狐(やこ)」なのですが、
その落ち着いた雰囲気と語り口調から連想される年齢は、20代後半のよう。

夜狐は「異形」と言葉を交わし、人間に疎まれ生きています。



この物語に登場する「異形」なのですが、夜狐を寵愛していたり、
見た目がカラスだったり人型だったりするので、怖い存在には思えません。



むしろ、人間である夜狐の両親の方が恐ろしく感じます。


夜狐の母親は、異常な愛情を彼に注ぎ、
夫の嘉久には繰り返し、拷問の様な虐待を加えています。
夜狐は、母親の瞳は獣の瞳だとも言っていました。


一方、父親の嘉久は骨と皮だけになった身体を丸め、
薄暗い部屋に篭り常に何かに怯えています。

身体には、妻の美鈴から受けた虐待の傷が痛々しく残っています。




前半は、何故夜狐の家族がこんなに壊れてしまったのか、
何故夜狐は異形と言葉を交わし寵愛を受けるのかを、
解いて行くまでの物語です。


話の流れはゆっくりとした感じでした。



流血など痛々しい描写はありますが、さほど心配しなくても大丈夫だと思います。
(そういった描写が嫌いな方にはお薦め出来ません)






後半は、前半で謎が解けたので少し活動的になります。
本当に少しですが・・・

夜狐は、自分に降り掛かった不幸を振り払おうと行動を起こします。
しかし、ある人物に 行く手を阻まれ、上手く行きません。


その、行く手を阻む者から開放されるまでの物語が描かれて、
後半が終了となります。


第一章では、何も解決しないうえに、状況は更に悪化しています。





後半はグロや流血シーンが大幅に増え、虐待の度合いも酷くなりますので、
前半を読んで気分が悪くなった方は絶対に読まないで下さい。

またそれらの描写が、加工写真やCGによって表示されますので、
視覚的にもキツイな~と感じる箇所も幾つかありました。




全体を通して物語は、ややスローペースで進んでいきます。


背景に使われている写真やCGはとても綺麗なのですが、
異形に対して使用する素材が綺麗過ぎて、恐怖が薄れてしまう所もありました。

反対に人間に対して使用する素材は・・・気持ち悪いのが多かったです。



BGMは、そのシーンに合った音を流しているのなと感じました。





第一章では、夜狐と彼の両親の話が中心だったのですが、
後半でそこが大きく変化しているので、続編がどうなるのか展開が楽しみです。

プレイにはヘッドフォンをお忘れなく!
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